1. Home
  2. 書籍・文書
  3. 親愛なるあなたへ (3)

親愛なるあなたへ (3) 〜「ありがとう」にリボンをかけて〜

島は雪が降り積もり、まるで山水画のように美しく輝きます。凍てつくような吹雪の中にありながらも、この景色は私の心を奪い足を止めさせます。この景色は寒さに耐えた者だけが見せて頂ける神仏の贈り物かもしれません。

今日の泊まりはボランティアさん。寒さの中、寝たきりの幸齢者様と夜を過ごすことの淋しさを越え、笑顔で挨拶して下さるお姿に手を合わせる私です。この方がいなければと思うと、感謝しかありません。

目の前の幸齢者様。このお方がいなければ、今の私はありません。そう思うと、感謝するしかありません。

そしてその幸齢者様に寄り添っているスタッフ。慣れ親しんだ自分の地域を離れ、この離島で幸齢者様に寄り添うことを選んでくれた彼らに、感謝しかありません。

お隣の奥様が、回覧板を持ってきて下さいました。この島では、節分になまこを食べる習慣があります。今年の節分、私は留守をしていたのですが、お隣の奥様がなまこを届けて下さったとのことでした。私がいなくても、幸齢者様が安心して暮らすために何かと支えて下さっています。感謝しかありません。

トントントンと、台所で愛を込めてお料理して下さるボランティアさん。その食材を送って下さる全国各地の支援者様。なごみの里の命を支える食材を送り、そしてそれを調理して下さいます。本当に、感謝しかありません。

私の前にいる、全ての人に感謝です。

「ありがとう」の言葉にリボンをかけて、贈り物にして差し上げたいと思うほどです。

今日、あなたは誰に「ありがとう」を手渡しましたか?

感謝されることより、感謝することの方がより幸せになれると信じています。心の中が感謝の思いで満たされる時、心の中に幸せが満ちていきます。「ありがとう」。その言葉だけ。他には何もいりません。

今日、あなたは誰に「ありがとう」を手渡しますか?

身近過ぎて気付かない、そんな人に。もう遠く離れてしまったけれども、昔からずっとお世話になっている人に。感謝の気持ちは持っているけれども、感謝の言葉は照れくさくて言えない人に。あるいは、あなた自身に。

今日、リボンをかけた「ありがとう」の言葉を手渡してみませんか?

きっと、その贈り物は贈られた人だけでなく、贈ったあなたも幸せにしてくれます。そしてその感謝と幸せの連鎖は、私達が感謝の気持ちを忘れない限り、感謝の言葉を口にする限り、決して果てることはありません。

私は信じています。あなたの幸せを。今日より明日はより良い日になることを信じています。

活動についてのお知らせ

  • 柴田久美子 講演予定
  • 募集中の研修内容一覧
  • なごみの里 紹介動画

書籍紹介

いのちの革命

『いのちの革命』書影

看取り士日記

『看取り士日記』書影

看取り士

『看取り士』書影

「ありがとう」の贈り物

『「ありがとう」の贈り物』書影