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介護日記 (190) 〜心に花の想いを〜

庭のびわの木に花が咲き、昨夜降った雪がその花を美しく光らせる。その様子を携帯電話で写真に撮る。出雲なごみの里にお住まいの花の好きなサキさん(57歳)にお見せしようと心が弾む。

サキさんは16年前、小学校の教諭を務めていた時、難病を発症。闘病生活の後に、昨年夏、なごみの里に入所された。

サキさんは日々たくさんの短歌を綴られる。

八重椿薄桃色のオーガンデイ、重ねたるごと淡雪のせて

こうした彼女の歌を多くの人に届けようと、9年前にはコンサートが開かれた。闘病生活の中で、庭の草花の中に新鮮な明るさ、草木に愛しさを感じるようになられる。

草木の幹や茎を上がっていく水の音までが聞こえてきそうな気がすると言う。忙しく動き回る私たちが見過ごしてしまうような何気ない暮らしの中に、美の感動を見続けて、写真を撮られる。震える不自由な身体では、風に揺れる花を画面におさめ、ピントを合わせるだけで精一杯でしたと微笑んで話される。電動車椅子の暮らしの中で、いつも笑顔を絶やさない、そのお姿に、私達は励まされる。

彼女の写真は、9冊ものカレンダー『花想』になり、多くの人々に希望を与えた。サキさんの文章の中に、病む身にも等しく芽吹きの春訪れるとある。新しい春を心待ちに、サキさんの深い悲しみの奥にある慈愛に手を合わせ感謝 合掌

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