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介護日記 (199) 〜存在することの意味〜

萩の花が美しく咲き、やさしく生きよと教える。

今日はなごみの里の敬老会。幸齢者様は元さん(95歳)ただ一人。元さんにとってなごみの里でお迎えになる8回目の敬老会。里は、朝から皆で食事の準備に賑わった。

職員4名、ボランティアさん含めて今日お祝いに来てくださった方は何と8名。食事会の後に一人一人元さんの皺だらけの手を握る。

「おめでとうございます」

元さんの顔は握手の度に、明るく柔らかい、やさしい笑顔に変わる。最年少のボランティア、5歳の坊やの手を握られた時、その顔は仏のように美しく、その場に居た誰もが幸せに包まれた。元さんがした握手は、5歳の坊やだからと弱くなく、大人と同じように力強い握手だった。どんなに小さくとも、一人の人間として、しっかりと対応なさるお姿に、その場の皆が感動する。

元さんの95年、その生きる喜び、悲しみ、苦しみ。毎日生きる事で魂にエネルギーを蓄え続けられ、その生きる力を手に込めて渡される元さん。私は皆に「元さんのエネルギーを頂いて、元気になるよ」と声をかける。若い職員、5歳の坊やの心の中に、幸齢者様を敬う事の尊さが伝わった敬老会になった。

一人は皆の為に、皆は一人の為に。元さんは寝たきりでありながら、誰よりも存在感があり、誰よりも完成度の高いお方だ。

存在する事の意味を次世代に教えて下さった元さんに感謝 合掌

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