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介護日記 (201) 〜内観の旅に〜

雪の北海道での内観講師の仕事。ストーブから湯気が立ち上る。研修2日目の私に、以前内観を終えた女性の感想が届く。

内観初日、すでに私の目からは止めどもない涙が……。それも内観が始まってほんの10分もしないうちに。脱水するかと思いました。あまりの涙の量に。

内観では、自分が生まれたときから今までを数年ずつに区切り、その間、母親、父親別々に「してもらったこと」「して返したこと」「迷惑や心配をかけたこと」を思い出していきます。

私の涙が出始めたのは、衝立の中に入って座ってまだ間もない時。ほとんど何も記憶をたどることさえできていないうちに、何故か落ちる涙。頭の隅っこでは思ってました。「なんで涙が出てくるんだろう?」でも出るものは仕方がない。涙が出るにまかせ、衝立の中でずっと泣いてました。

ちょうど、内観前日は母の七回忌の命日。タイミングよく、そんな時期に内観をしたので、もしかしたら、心の中に溜まっていた母への想いが一気にあふれ出てしまったのかもしれません。

ともかくも、私は1日目、3日目、5日目、6日目、7日目と何度も涙と鼻水でティッシュの山を作りました。

7日間で母の人生、父の人生、そしてその中にいる自分を小さい頃から順に思い出しつつ過ごしたわけですが、内観を通じて、両親をもう1回見送ったかのような思いが一番強く残りました。

ガンが発見されて亡くなるまでの期間、それまでできなかった親孝行を兄妹3人それぞれがすることができ、母の最期を見送ったときは、みんな悔いもなかったと思います。

そして今回の内観。

いろんな年代のいろんな場面の母の姿を思い出し、時には対話し、あらためて母の偉大さを実感。そして心の中で送った母の最期。

変な言い方ですが、親を見送るという役目を無事終えて「スッキリ!」とした爽快感さえ感じたほどです。

こんな素晴らしい体験を見せて頂ける私は何と幸せ者だろう。この幸せに出会わせて下さった幸齢者様に感謝 合掌

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