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介護日記 (212) 〜愛は暮らしの中で〜

庭のコスモスの季節も、終わろうとしている。

認知症をお持ちの良子さんのお家に、エンゼルボランティアで訪問する。仕事を持つご主人の留守中、外に出かけお怪我をされないように寄り添う。

先日も休日のご主人が散髪へお出かけの間に外出され、転倒して救急車で運ばれた。今日は顎の白い包帯が痛々しい。

「じゃり道で転んでね。お父さんに怒られた。でもみんなも転ぶこともあるのにね」

不満そうに、次々とご主人の酷い話をなさる。こうした事は日常のごく普通の事。お聴きしていると、話はこんな展開になった。

「でもね、朝ご飯から晩ご飯、みんなお父さんが作る。仕事から帰って、掃除も洗濯も、みんなお父さんがしてくれる。お父さんがいないと生きていけないね」

「わー、お姫様ですね」と言うと「もう実家にいたより、父さんと一緒の時間のほうが長くなった」とおっしゃる。その良子さんの笑顔はとても眩しく見えた。

きちんと片付けられたお部屋。台所の流し。お二人の毎日の暮らしの小さな積み重ねが、私には宝石のように輝いて思えた。認知症の妻を働きながら介護なさるご主人の愛。在宅の暮らしだからこそ、日常のご主人の小さな行為の積み重ね愛が感じられるのだろう。その愛が良子さんの幸せ。良子さんの笑顔の奥にご主人の笑顔が見えた。こうした日々の暮らしの中に愛が育つことを教えた幸齢者様に感謝 合掌         

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