1. Home
  2. 書籍・文書
  3. 看取り士日記(236)

看取り士日記(236)〜「なかよし」時間〜

秋雨に打たれる、天空の白鷺と呼ばれる姫路城が美しい。

特別養護老人ホームしかまの里に通うようになって12年。しかまの里の開設は13年前。すでに、この13年で122人の看取りを実践する。「やさしく、ゆったり、寄り添って」を基本に掲げ、私を講師に呼んでくださり、看取りを実践なさってきた。

今日は全体職員会議。テーマは「ターミナルを迎える家族に対する心構えの説明と見送り方」。職員のみなさんは仕事終了後、5時40分の会議開始に急いで駆けつける。その誰もが、眼差しはお優しい。

新人の職員さんが、最期が近づいた時のお迎えの話をご存じないとのこと。お迎えとは、いよいよ死に近づいた時、すでに旅立った人々がお迎えに来るということ。私の体験では、抱きしめて看取った全ての人々にお迎えが来た。皆、すでに旅立った方々のお名前を話され、「一緒に行ったけれど、とても気持ちが良くて」と言われる。そして、ほどなく旅立っていかれたことをお話しする。

また、こんな質問もあった。

「あまり面会に来ないご家族が、最期の時に訪れて『どうしてもっと生きられなかったのか。医療は?』と険しい表情で詰め寄られたとき、どうすれば良いのでしょうか」

私はこう答えた。

「抱いていただいてください。すぐには無理でしょうから、皆さんが手を一緒に添えて抱いてもらってください。そうすれば、すべて解決します。最期のその時、『なかよし』時間と言い、旅立った人が全ての問題を解決してくださいます」。

マザーテレサは言われた。「最期の輝きの中こそ、魂の触れ合う交流の場面である」と。

何十人もの幸齢者様と向き合いながら、そのお一人おひとりの人生の完成をしっかりと支えられる職員の皆様。そして、そのお身体を使って命がけのメッセージと尊いたくさんの学びを下さる、逝く方々に感謝 合掌

活動についてのお知らせ

  • 柴田久美子 講演予定
  • 募集中の研修内容一覧
  • なごみの里 紹介動画

書籍紹介

いのちの革命

『いのちの革命』書影

看取り士日記

『看取り士日記』書影

看取り士

『看取り士』書影

「ありがとう」の贈り物

『「ありがとう」の贈り物』書影