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看取り士日記 (242) 〜在るがままに〜

ハナミズキが美しく咲き、春の風が心地よい。

ご相談を受けていたお母様の最期を看取られた娘さんとお目にかかる。

「昨日、母は眠るように旅立っていきました。柴田さんの本は何度も読みました。いつも手元にあり、不安に駆られると本を読む日々でした。おかげで柴田さんのおっしゃる通り、子供たちと一緒に抱きしめて看取ることができました。『お母様にお任せしなさい』と、不安な私を支えていただいたことで、無事に看取ることができました」

御通夜のその日、そのことを伝えるためにわざわざ講演会に来てくださった娘さん。

鹿児島メンタルサポート研究所所長である清原浩先生の文章の中に、こんな言葉があった。

無条件の肯定的配慮をもった聞き方とは、違いを大切にできること。寄り添う人は、何かに怯えてはいないし恐れてもいない。動揺もせず、しっかりとしている。そんな人がそばにいると、何もしてくれなくても落ち着き、『これで良いのだ』と思えてくる。これが、寄り添うということだ。

この講演会の会場となったのは香川県にある願興寺というお寺だった。このお寺には、国指定重要文化財の聖観音坐像がある。奈良時代から続くと言われる聖観音坐像。その慈愛あふれる眼差しに涙があふれた。まるで亡き母の慈愛に包まれたかのように温かい風が私を包んだ。死を前に、私自身の無力を痛感する毎日。ご住職に申し上げた。「この聖観音と一緒に、これから臨終の場に立ちます」と……。

無力な私のままでよいと教えて下さったご相談者様に感謝 合掌

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