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看取り士日記 (244) 〜父の看取り直し〜

優しい雨音が響く岡山研修所。第18期看取り士養成講座開講。

今期修了で看取り士は全国69名になった。胎内内観、人が旅立った後に戻る胎内。旅立つときの疑似体験を研修生は行う。

すでに40年前に旅立たれたお父様の看取り直しをした研修生の方がいた。面接にお部屋に伺うと、その部屋は冷房がかけてあるにもかかわらず、あまりの暑さに驚く。同室の研修生の方がエアコンの温度を19度まで下げたのだが、一向に効かない。修了後、彼女はその時のことを次のように書いてくれた。

今回の胎内内観で、私が7歳の時に亡くなった父の「看取り直し」を行いました。私は、いろいろあって、この父とちゃんとお別れが出来なかったので、柴田さんの勧めで「看取りのやり直し」を行いました。

当時、父が救急車を待っている時に私に言った言葉。それがどうしてもどうしても思い出せなくて。まずは、その場面を思い浮かべて父に聴き続けました。

「お父さん、あの時私になんて言うたと?」

今回、初めて父の声で「直ちゃん、一人で留守番できるね?」って聞こえました。その時私は「大丈夫。ちゃんとできるよ」って答えていました。

そして、お通夜の日のことを思い浮かべて、白い布団に眠る父の前に座りました。「おとうさん、お父さん」と呼び続けると、父はゆっくり目覚めて、私を抱きしめてくれました。私はびっくりして、固まってしまいましたが、しばらくして、これが看取りの最中だと気付きました。

私は「おとうさん、ありがとう」と何度も言い続けるんだけど、父は私を離してくれません。次に「大丈夫よ。大丈夫よ」って。それでも離してくれない。そのあと、ああ、そうだ、と。でも、言えないわーーーって。で、意を決して言いました。

お父さん、今までありがとう。私はもう大人になったから、一人ぼっちじゃないし、大丈夫だよ。お父さん、ありがとう。お疲れ様。だから……もういいよ。

そしたら、父はにっこり笑って、私の頭ぽんぽんって。そして白い布団で、また眠りにつきました。父が離れたその後、自分の身体が物凄く熱くなりました。まるで身体が焼けてしまいそうなほどです。魂を受け取るって、こういうことなんだ、って身をもって実感しました。

「魂は永遠に生き続け、人は死なない」。それを教えて下さった研修生さん、そしてお父様に感謝 合掌

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