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看取り士日記 (246)  〜いのちのバトンタッチ〜

8月23日、「第二回日本の看取りを考える全国大会」が愛知県の中部国際空港セントレアホールにて開催された。会場は満員で熱気に包まれる。

2025年、団塊の世代の方々が75歳以上となり、この国は4人に1人が75歳以上という超高齢社会になる。厚生労働省の試算では、その5年後の2030年には、病院でも施設でも自宅でも死ねない「看取り難民」が47万人に達する。

亡くなる方の85%が病院死あるいは施設死なのが現状だが「自分はどこで亡くなりたいですか」という私達のアンケートには、8割の方が「自宅で」と言われる。自宅でおひとりさまでも安心して旅立つ事ができる仕組みとして、“看取り士”と無償ボランティア“エンゼルチームの仕組みを5年前に創りあげた。

現在、全国77名の看取り士とそれを支えるための無償ボランティア、108支部のエンゼルチームがいる。出産に助産師がいるように、死ぬ時も誰かに手助けしてほしいと思われる方々の想いに応えて、皆様に幸せな最期を手渡したいと、私たちは活動を続けている。

全国大会の基調講演は、青木新門先生の「いのちのバトンタッチ」。青木先生のお話は看取ることの尊さを語ってくださり、会場の皆様の涙を誘う。父の最期にありがとうと素直に言えなかったのは、看取らなかったからと分かりましたとの感想を頂く。そして「あなたは誰に看取られたいですか」をテーマとしたシンポジウム。家族と一緒に聞きたかったとの声が多かった。

私は今回の大会で、会場に母の胎内のような慈愛の世界を再現したいと思っていた。終了後に障害をもつ1人の青年が「会場が温かくて、お母さんのお腹の中にいるようだった」と笑顔を見せてくれた。私にはこの言葉こそが、最大のご褒美のように思えた。

私の夢はすべての人が最期、愛されていると感じて旅立てる社会創りである。全国大会の会場がその夢の第一歩であることを感じさせていただいた。参加者の皆様に感謝 合掌

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看取り士

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