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看取り士日記 (251)  〜凛として〜

雪をかぶった椿の花が潔く生きることを教える。

多重がんと診断されたお父様(67歳)を幸せに看取りたいとお電話を頂く。いつどこに転移や再発をするかわからない不安な状態の中、家に帰りたいと願われたが叶わず、奥様の不安を受け取って断念され、そして病院でついに食事が取れなくなったとのことだった。

「全て妻に任せます。妻に看取ってもらいます」と、覚悟なさったそのお言葉が印象的で潔かった。

そしてついに意識不明に。お父様は望まない点滴をつけられ、娘さんには苦しそうに見えたが、意識をなくし身体を手放したお父様はそれすら覚悟の上だったと私には思えた。そして、ひたすらベッドサイドで手を握り、涙を流された奥様。奥様の不安すら受け入れられたお父様の覚悟に涙する。

病院でとか、自宅でとかではなく、医療の形にかかわらず、全てを受け入れて旅立たれた後の笑顔は、何よりも家族全員の救いとなった。

ご家族全員が長い間しっかりとお父様のお身体を抱きしめて看取られた。

家族が集まってひとつのテーブルを囲み、ご飯を食べること、ただおしゃべりをしながらテレビを見ること、ご飯の後のティータイムを楽しむこと。こんな日常の様々な当たり前の時間。そんな時間が涙の中にもご家族の皆様の会話の中によみがえり、温もりが広がる。

何かを言う、何かをするよりも、ただ本人を想い、寄り添ってそばにいることの大きな意味を教え導いてくださった方々に感謝 合掌

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