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看取り士日記 (241) 〜温かい手から手へ〜

パンジーの花が、門出を想わせてくれる季節となった。

看取り士養成講座を修了したばかりの看取り士さんから連絡が入る。

実は、報告があります。今日、私がいつもハンドケアに伺う特養で、介護相談員さんと看取り士の資格を取得したことを話したら、『今、ちょうど終末期の方がいます。もしよろしければ(ハンドケアを)やってあげてほしい』とのことで、ご本人様をご紹介いただきました。酸素を4.5L、マスクで行っている以外は何もしていません。すでに下顎呼吸を夕べからなさっていたそうです。まだ、とっても体が温かい。私よりも温かい。

お声をかけながらハンドケアをさせていただきました。初めてすぐに、大きく口を動かして何か伝えようとされておりましたが、よくわかりません。口が動き終わると、ツ〜と涙を流されて、す〜〜と息をお引き取りになりました。

ハンドケアを始めてから5分くらい。すごいタイミングに職員さんも驚いておりました。それは、私もです。医師が確認に来て、ご家族がお見えになるまで傍で触れさせていただきました。

ご家族の方は10分ほどの距離でした。まだ彼女の体が温かい時にいらっしゃることができましたので、触れていただきました。長い時間ではありませんでしたが、体温の変化は感じていただけました。

亡くなられた方は、とても寂しがり屋で、怖がりだったそうです。だから昼間のみんながいる時間で、傍に誰かがいてほしかったのだと思います。私を選んでいただいたことに感謝しかありません。

幸齢者様は、看取り士となった彼女を選んでくださった。人は旅立つ時、25メートルプール529杯分もの水を瞬時に沸騰させるだけのエネルギーを手渡すと言われている。ご家族に触れていただくことで“命”そのものが手渡せる社会を創ることが、私たちの熱き想い。このエネルギーを看取り士として、また多くの皆様にお伝えする機会を与えて下さった幸齢者様に感謝 合掌

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